小屋前のテーブルに集合。「さーて昼食はメンラーだー!」とSさんがはりきって湯を沸かし始めると、「メンラーなんて喰ってる場合じゃないだろう!」と大量のつまみをテーブルに出す茶柱さん!宴会モード全開です。こんなこともあろうかと、私も用意しておいた乾き物とプラティパスのバーボンをお出しします。Sさんも大量のつまみを。
一通りビールをすましたら、茶柱さんはウイスキーのお湯割りに移行です。茶柱さんのお湯割り作成方法はといえば、ガスストーブでシエラカップに一杯分のお湯を沸かし、そこにウイスキーを投入するというもの。これぞ山や!という感じです。きわめて合理的です。
おすすめの山の話。冬山での臨死体験のお話。山用品店の品評。などなどその他、硬軟とりまぜたお話を聞きながらのお酒、大変にすすみました。
どれくらいすすんだかというと、酔っぱらってついうとうとしてしまった私が、椅子から転げ落ちてしまった程です。
もし仮にこれでけがをしたりなんかして、山小屋に偶然泊まっているナースのお世話になったりなんかしたりすることがあったら、「いやあうちのものがお世話になってすいませんです。おわびに今度シーメーでもいかがでしょう」などという展開になったりして、茶柱さんを喜ばせてしまうような事態になっていたかも知れませんです。危ないところでした。
フリースやダウンベスト、タイツなどもはいて宴会に臨みましたが、4時半にもなると結構冷えてきます。茶柱さんはサンダルにはきかえていたのでさらに足先が冷えて辛かったそうです。車中で30分ほど仮眠しただけということもあり、茶柱さんたちも、眠気に襲われたようですので、お開きに。
さーて、暖かーいテントに。。。いや暖かくないのです。私のスケスケスースーのContrailは!
ということで、替えのパンツ以外着られるモノは雨具まで全部着込み、
○着用したもの:長袖下着、半袖Tシャツ、長袖シャツ、フリース、ダウンベスト、ウインドブレーカー、タイツ、ズボン、靴下2枚重ね、雨具上下。
#5と#7の二枚重ねのシュラフ+シュラフカバーに頭の先まで完全に潜り込みます。
ここでひとつ反省点。テント内の狭さもあって、2枚重ね+シュラフカバーを、酔っぱらった状態で一枚一枚着ていくのがどうにも大変でした。酔っぱらう前に全てセットしておくべきでした。。
疲れもあって、あっという間に眠ったようですが、膀胱の充満感に目が覚めたのが10時半。シュラフから出るのもいやだなあと、膀胱の件は気のせいということにして再度眠ろうとしますが、しんしんとした冷えに目がさえてきます。
1時間ほどで、あきらめてシュラフからエイヤと出てトイレに行くことに。。
。。ふと見上げると、、、、星空がすごいことになっています!
そこはまさに
星空というより、宇宙空間!(c)
バードメンさん 秋の澄んだ夜空にうかぶ天の川は本当に素晴らしかったです。
トイレから戻りましたが、すぐには眠る気がしませんでしたので、しばし星空などながめながら、バーボンと、昼間茶柱さんにもらった一口羊羹で体を内部から暖めることにしました。30分ほどでバーボンもあいた頃、シュラフに再び潜り込みます。バーボンと羊羹という禁断の組み合わせは予想以上の発熱パワーで、すんなりと眠りにつくことができたようです
途中でもう一回ほど目覚めましたが、朝5時半頃までは眠ることができました。トータルでは8時間以上は寝ていたかと思います。なんだかんだいって、そこそこ眠れたようです。
ここでTarptent Contrailを山のテン場に初実戦投入しての感想。
1.寒い
言うまでもありませんが、シングルウォールの上、屋根と床はネットで連結されてますので、いくら低く張ってもすきま風は
さけられません。今回、サイド2カ所、前面1カ所のループに張り綱を追加し、できるだけ低く張ったつもりなのですが、ひょっとしたらトレッキングポールをすこし短くすればもうちょっと低く張れたかも、、と今更ながら思いました。
いずれにしても、梅雨明けから9月半ばまでの2000m以下のテント場がContrailの快適睡眠エリアなのでしょう。
2.床がすべる
シルナイロンの床ですので、摩擦係数が低いのです。寝袋の下のマットがいつのまにかどこかに逃げていってしまいます。
今回持っていったマットが小さなUBERLITEだったことも敗因です。重さも大してかわりませんし、容量には余裕がありましたのでせめてリッジレストを持っていくべきでした。床の摩擦対策としては、シーリング剤(SILNET)で床に直線を何本が引くといいということなので、次回(来夏。。)までに対策しておきたいと思います。
3.結露はほとんどなし
気象条件にもよるのでしょうが、前回のキャンプ時と同様、今回も結露はほとんど見られませんでした。換気がよすぎなので結露の余地がないような気がしますが、Contrail使いの先達様のブログ記事では結露がひどいということが書いてあったので、ひょっとしたら結露するくらい密閉した張り方も可能なのかも知れません。もうちょっと設営方法を試してみないといけません。
4.軽い
唯一の良い点ですね。本体が640g+タイベック製のグランドシート+必須ペグ4本+オプションペグ3本でトータル約850g。
私のザックを担いでみたSさん、「うわ、軽っ!」と驚いてらっしゃいました。
5.非自立型
ペグが効かないところでは自立しません。涸沢で
いのうえさんがBetaMidを設営したように石を利用すればよいのでしょうが、純正の張り綱は長さの問題もあってそのままでは石に結ぶことができません。別途細引きを用意する必要がありました。さらに、せっかくテン場に用意されている簀の子が使えませんでした。。
6.幕体の弛み
夜半に起きたとき、妙に天井が低くなっていました。どうやら夜露を吸収した幕体が少し伸びて弛んだようです。
張り綱を引いて、テンションを調整する必要がありました。以前にソロノッポさんに指摘された通りでした。
朝起きてみるとすっかり曇っておりまして、本日歩く予定だった東天狗岳もガスっているようです。
ゆっくりと朝食などを用意しますが、ここで大変な失態をしてしまいました。棒ラーメンを作ろうとお湯を沸かしている最中にガス切れ。パッキング時には、半分弱ほど入っていることを確認し、少々不安に思いながらもまあ大丈夫だろうとたかをくくっていましたが、低温でもあり、思った以上にガスを消費してしまったようです。今回は茶柱さんにお借りすることができたのでよかったですが、一人でしたら非常用のメタを使うしかありませんでした。茶柱さん、誠に不注意で申し訳ございませんでした!
ガスもひどくなるようなので、撤収にかかることにしました。
その時、視界のはじにのそのそと動く黒い影!
なんとカモシカです。全く人を怖がる様子無く悠々とテント場の脇の草を食してます。小屋番さんの話ではこの一匹だけが人慣れしていて、頻繁にここに出没するのだとか。
茶柱さんとカモシカ
帰りにはおそろいの硫黄岳のバッジなどをゲット。私はオーレン小屋のバッジも購入いたしました。
バッジご購入中
桜平へ戻り、ひとっ風呂浴びて帰ることにしました。
林道のハリアー
立ち寄りましたのは
望岳の湯。茅野市営ですので、入浴料は400円と安いです。露天風呂はないですが、風呂場からは八ヶ岳をバッチリと望むことができとても気分がよかったです。
とにもかくにも、本当に楽しい初めてのグループ山行でした!茶柱さん、Sさんどうもありがとうございました!